2018年11月18日
VIC(ビク)です。
ライザップの株価が大きく下げています。
これは、2019年3月期通期の業績予想を下方修正したことによるものです。
下方修正に至った原因については、様々な企業を「無策な買収」を繰り返したせいであるなどと言われております。
ライザップの株を保有している方々は、とてもつらい思いをしているのではないかと思います。
損切りする方も多いでしょう。
しかし、ライザップを信じて保有を続ける方もいると思います。
そういった方に向けて、長期的にはライザップは大丈夫ではないかと思える理由を探してみましたので紹介させていただきます。
1 ライザップは今後の日本で欠かせない存在になる
これについては、以前ブログで紹介した内容と強く関係します。
私の以前のブログを改めて紹介します。
あわせて読みたい以前の記事
将来人口推計などの官公庁の統計情報から見えてくる、今後成長する可能性が高い業界
(1)2040年までに65歳以上の人口は2割増加
2017年4月に国立社会保障・人口問題研究所が発表した「日本の将来推計人口(平成 29 年推計)」を見てみます。
参考
ご存知のとおり、基本的には日本人全体の人口は減っていきます。
人口減少に向かう中、なんと人口が増える年代があるのです。
赤で囲んだところをご覧ください。
これは、「団塊ジュニア世代」が65歳以上に突入してくることによるものです。
(2)年配の方はフィットネスクラブに支出
8月17日に総務省から発表された「家計簿からみたファミリーライフ(平成30年)」をご覧ください。
60歳代の世帯では、フィットネスクラブなどのスポーツ施設使用料が支出金額・支出割合ともに最も多くなっているようです。
老後を健康に過ごすために、また、自分一人で運動してケガをしないように、フィットネスクラブに通って適切な指導を受けながら運動するということなのでしょう。
(1)、(2)をまとめると、
・今後の日本では65歳以上の人口が増える
・今後増える年配の方は、フィットネスクラブにお金をかける
よって、ライザップの会員が今後も増えていくということが期待できます。
ちょっと先の話にはなってしまいますが、ライザップは、これからの日本に欠かせない存在となるかもしれませんね。
2 国も国民に運動を勧める
(1)日本の医療費の状況
日本は超高齢社会です。高齢者は医療費がかかると言われています。
現在、日本の医療費はどのような状況か見てみましょう。
(厚生労働省サイト)
見事なくらいに右肩上がりですね・・・。
現在医療費は約40兆円となっています。
日本の国家予算が約100兆円ということを考えると、かなり大きいことが分かりますね。
この医療費の上昇をなんとか止めたいというのが、国のの命題です。
よって、医療費削減のために、国を挙げて強く動いていかなければなりません。
(2)スポーツで医療費抑制
国を挙げた動きの1つに、スポーツなどによる医療費抑制があります。
スポーツを実施している人は、していない人に比べて、かかる医療費が少ないという実証実験があるようです。
(厚生労働省サイト)
スポーツ・身体活動による健康増進・医療費抑制効果について
三重県や、タニタ、つくばウェルネスリサーチなど、自治体や企業と連携して取り組みを行い、医療費抑制につながっているという事例です。
もちそん、この因果関係はまだ議論があるとは思います。
しかし、医療費抑制という喫緊の課題にとれる政策として、国は国民に対して運動を勧めていくのだと思います。
3 ライザップの状況
ライザップ自体の状況からも、「これからは大丈夫」と言えそうなことを取り上げてみます。
(1)地域や企業と連携した健康増進事業
ライザップは地域や企業と連携して健康増進に取り組んでいます。
(ライザップのサイト)
特に、企業にとって、社員には健康でいてもらわなくては困ります。
それは、人材不足が今後も進む中、少ない社員で仕事を進めていくには体が健康で100%の力を発揮してもらうのが最も重要です。
また、市町村や企業の健康組合の立場としても、組合員の医療費をできる限り押さえることは重要です。
組合員が病気にならないようにするために、ライザップと連携した健康増進事業にはこれからも積極的に取り組んでいきます。
「RIZAPウェルネス研修」を社員の健康増進のために取り入れる企業は、560社に増えています。
(ライザップのサイト)
(2)社長の決意
最後に、社長の決意です。
「役員報酬の自主返上に関するお知らせ」
を御覧ください。
特に見ていただきたいのは、赤で囲んだところです。
「本自主返上は上記期間後においても、当社の連結営業利益が下方修正前の連結業績予想である230 億円を超えるまで実施いたします。」
230億円を超えるまで報酬はいらない!ライザップの復活に全力で取り組む!
ということです。
代表取締役である瀬戸さんが責任を取るのは当然です。
しかし、ここまで思い切った決意を表明する方もそうはいません。
もちろん、瀬戸さんはライザップの株を多数保有しているため、役員報酬がなくても株の配当金はそうとうな額が入るので、生活には困らないでしょう。
でも、この強い決意には、「ライザップはきっと大丈夫」と思える力があるように感じますね。